2010年11月27日土曜日

GANTZの功利主義


最終回はどのアニメもその世界観を開示して本来の姿を明らかにするものだ。
GANTZの最終回は私にはちょっと難しかったです。

正義は相対的なもので、正義で暴力を肯定することはできない。

バトルロワイヤル風の殺人合戦で主人公たちと殺人鬼を区別するものは何か?

たった一人だけ(自分だけ)を助けるための暴力
  VS
全てのひとを救おうとするための暴力。

この対立を、
「自分が行動しなければ、自分を含めた全てのひとが死ぬ」

という極限状態で図にしたのがGANTZの面白いところでした。

最後に無関心の共同体を象徴する地下鉄事故の瞬間に回帰して、同じ風景に希望を映すことができたのは秀逸でビターなハッピーエンドだったと思います。


ギャスパーノエの『アレックス』も同じ雰囲気のラストシーンで、これは大好きな映画です。



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