2013年3月31日日曜日

石破氏の街頭演説

映画に行く途中、駅前で石破氏の街頭演説に遭遇。ものものしい警備のなか、携帯で写真撮ったりしました。
石破氏は重要な政策を責任をもって実行するには、衆参のねじれを解消しなければならない、そして勝ったら、社会保障のばらまきを止めて本当に困っているひとのための制度にすると。
気になるのはこれを夏の選挙後に実施とすると回復しつつある景気に水を差すのかあるいは逆に財政再建に道筋をつけたとして国債の低利安定につながると考えるのか、どうなんだろう。

消費税を5%に上げたとき、需要の先食いとその後の買い控えで産業界はダメージを受けた。消費税は景気に影響を与えないと主張するひともいるが、その後景気が回復したから消費税はニュートラルというのは乱暴だと思う。確かに実感とは半径5メートルの世界でしかありませんが、それは新聞、雑誌、テレビ、同僚、社長、出入りの業者、営業さんを含めての5メートルですよ。増税で景気がよくなるというのは政治家と財務省だけではないですか?

石破氏は基本的に財務省よりの経済観を持っているひとだと私は思っている。今はおとなしいが、参院選大勝利後プライマリーバランスにとらわれるあまりインフレターゲットを放棄させるようにならないか心配だ。

2013年3月30日土曜日

愛、アムール 



ひとの悪意を扱う天才ハネケですが、これは愛情ある優しい映画でした。
部屋に迷い込んだ鳩を捕まえるシーンがとてもよい。そして「鳩を逃がしてあげたんだよ」と、奥さんに手紙で報告するところは、ほのぼのとして、とてもこれから死のうとするひとには見えません。
『ニーチェの馬』や『楢山節考』がまっすぐに絶望を主題とする映画とするなら、この『愛、アムール』はギャスパー・ノエの『アレックス』のような救済を描いた映画だと思います。
『フランダースの犬』には、天国でおじいさんに会えてもちっともハッピーじゃない、と憤った私ですが、この映画では素直によかったなと感じました。

2013年3月27日水曜日

見ておきたい映画のメモ

見に行くぞ!という備忘。
ハネケ 『愛アモール』(上映中)
PTA  『ザ・マスター』(上映中)
?   『汚れなき祈り』(上映中)
?   『最初の人間』(浜松 〜4月12日)
?   『アンナ・カレーニナ』(3月末)
?   『ロイヤル・アフェア』(4月末)
カラックス『ホーリー・モーターズ』(4月)
ケンローチ『天使の分け前』(4月)
ソクーロフ『ファウスト』(大阪 シアターセブン、4月20〜)
よく映画館通っていたころは予告編であたりをつけていたが、すっかりご無沙汰するようになってからは、何を上映しているのかさっぱり分からんようになってしまった。
ついでに映画.comで試しに検索すると、上記のとおりぼろぼろ私にとってのビックネームが出て来た。
上映中の映画は終了間近のようなのでがんばって出かけたい。

2013年3月26日火曜日

磁性流体スピーカーはっけん

ソニーの薄型無線対応アクティブスピーカー SRS−BTX500が気になる。
Mac用のスピーカーにちょうど良い。
無線LANを導入してMacの定位置が変わったら役に立つかも。
磁性流体スピーカーといえばエバニュイを思い出す。今は部屋が狭いのでミューならちょうどいいかなと思いつつ、古いハーベスを手放せない。
紹介記事で、磁性流体をフルレンジスピーカーに適用する際、耐久性に難があるとか。なるほどそうかも知れませんね。

2013年3月24日日曜日

日本舞踊 隅田川

神奈川芸術劇場でブリテンの「カリュー リバー」を隅田川に置き換えて日本舞踊の振り付けをした日本語オペラと日本舞踊の隅田川の二本立てを見ました。
ブリテンのほうは曲も演出も抽象的で、ラストシーンの子供の幽霊を垣間みるところはよかったですが、全体に難しい。私も少し寝てました。

一方、清元の隅田川は日本舞踊なのだそうですが、90分間目が離せない臨場感あるお芝居になっていました。伝統芸能の底力を感じます。
さらわれた子供を捜して旅をしている女性と隅田川の渡し守のダンスバトルもよかったし、亡霊となった子供と再会する場面は迫力ありました。
案外よかったので、また機会を得て別の演目も鑑賞したいと思います。

2013年3月17日日曜日

見ました!フレデリック・ワイズマン 『臨死』

弘前大学医学部の収蔵フィルムで、翻訳にも協力しています。
アテネフランセで14時開始、20時終了。上映6時間、2時間おきに5分間休憩を挟みながらでしたが、飽きずに楽しめました。もっと長くても良いかな、と思える絶妙な長さです。

臨死(near death)体験というと、死後の世界を垣間みた〜というようなお話を連想してしまいますが、これはベス・イスラエル病院の内科集中治療室に取材した終末医療をテーマにしたもの。

見ながら、病院で面会した祖母を思い出してすこしウルっと来ました。周りでも鼻がぐずってくるひとが多かったようで、いつものワイズマン映画なのですが、それぞれ思うところがあったようです。

どこまで治療すべきなのか、患者本人の意志は?という問いを中心に動いているのですが、患者の立場からは「治療のゴールを決めましょう。チューブを入れますか?」という質問の意味をきちんと理解することはとても難しいと感じました。いきなり入院してこう聞かれても、「健康になって普通に生活したい。」としか最初は言えないですよね。質問の前提が余命3ヶ月くらいですが・・・とはっきり共有できればシンプルですが、それは確立の問題で目の前の患者に無条件に当てはめられるものではないという議論もでてきます。そしてそのあいまいな説明が患者や家族に間違った期待を抱かせることがある、とも。

ワイズマン映画には珍しく、ラストシーンでは字幕で入院患者さんのその後に触れています。ピーピー絶え間なく鳴るポケベル?が印象的です。

2013年3月15日金曜日

TPPで考える農業保護

TPPとの関連で考えるなら、日本の資本下で相手国の農業振興を図るのが王道だと思う。
投資を自由化させてジャパンマネーで農地を買収し、荒れ地を開墾して安価で良質な農作物を大量生産するのだ。
さらにアフリカに余剰の農産物を鉱物等の採掘権とバーターで提供する。農産物の値崩れを防ぎつつ地球上から飢餓を無くし、資源確保を図る。ゆくゆくは経済的な自立を促すことにもつながる。
減反なんてやっている場合じゃない。コメを作って、作りすぎるということはないのだ。
私は優れた日本の農業技術を活かし国際貢献と安全保障につなげる道筋を、TPPに見いだしたい。

2013年3月10日日曜日

行ってきました、隅田川花の御所染

半蔵門の国立劇場は初めて。新橋から銀座線に乗り換え有楽町線永田町駅へのアクセスポイントである赤坂見附駅で下車。しかし最寄りの4番出口にはたどり着けず、ええいままよと地上に出ると道に迷い、結局タクシーに連れて来てもらいました。
芝居はとっくに始まっていて席に着いた直後、役者さんが私のすぐ脇の花道を走り去って、幕、休憩。再開したら隣席のお嬢さんはお帰りになられていた。このあたりのフリーダムな感じは歌舞伎ならではでしょうか?

いままで歌舞伎は芸術ではないなどと知ったふうな口をきいてきましたが、実際見ると案外面白いですね!ただしシリアスではありませんので、あまり真剣には捉えられません。
気に入ったのは、クライマックス場面。清玄尼の亡霊が恋人の姿に化けて、本人と並んで舞を披露するところ。そのあでやかさと男の姿で女物の着物を羽織る演出の意味不明さ、にヤラレマシタ。
こういうドッペルゲンガーを「ふたおもて」と呼ぶのだそうです。
舞台芸術というよりテーマパークのノリで一日楽しめればよいと思いました。
終演後、喫茶店も終わっていて余韻を楽しむことも出来ないのはかなり淡白ですね。


2013年3月3日日曜日

オリンパス、フォーサーズ止めないってよ?

ファーサーズのフラグシップ機E-5の後継が同じフォーサーズマウントで登場するといううわさ。
私自身は、ヤシコンレンズが使えれば本体は何でも良いのですが、今後も継続してくれるなら安心なので期待してしまう。そこでこの後継機を妄想してみよう。

1.大きさ、姿形・・・オリジナルフォーサーズであるE1がバランスよく見た目もよい。
2.価格    ・・・8万円程度(私がモデル末期のE1を買ったのが7万円くらい。お小遣いで気軽に買える上限ではないだろうか?)
3.AFスペック ・・・この際マニュアルフォーカス機とする。AFは陳腐化が速いし、どうがんばってもニコン、キャノンに勝てる気がしない。潔く諦めるが吉。
4.防塵防滴・・・これはマスト。イメージの問題ですが。
5.内蔵フラッシュ・・・これは無しで。ただし多灯フラッシュのマスター無線機能を標準装備。
6.ファインダー・・・光学式でも電子式でもいいですが、まともにマニュアルフォーカスできるものを。撮影時の快感を優先すれば光学式が望ましいですが、深度がいい加減なら電子式のほうがましかも。
7.シャッター・・・感覚重視で使って気持ちのよいものを。
8.撮像素子・・・製品バリエーションとして尖ったスペックのものを複数採用。高感度重視、モノクロ、晴天専用、天体撮影用など。
9.コンセプト・・・使用感重視、便利機能無視、万能カメラは他社に任せる。なんとなくその気になれる楽しさ、画質と関係ない部分の高級感を追求する。
10.スマフォやPCとの連携・・・無線LAN、WiFiなどよく分からんがデジカメのエコシステム全体の使用感、フォーサーズ体験の質の向上は重要。
11.レンズ・・・標準単焦点レンズはコンパクトに装備をまとめるために必須。いつも気合いを入れて撮影に行くわけではない。撮影そのものが遊びですから。ただし明るさはそこそこでも画質は妥協しないこと。
12.商品ライフサイクル・・・2年に1回、撮像素子のバリエーションモデルをリリース。2台目、3台目需要を創造する。

なんとも漠然としていますが、自分のE1後継機に期待するものはこんなところですね。
あと、手ぶれ補正はあっても無くても構わないです。

近未来、パンフォーカスで撮って、あとでピント、深度を調節するというような仕組みができるように思います。そうなると現状のメカトロニクス的なオートフォーカス技術は無意味になりますから、この方面への投資はもう割り切ってよいと思うのです。

ラファエロの謎

先日国立西洋美術館のラファエロ展に立ち寄りました。なんの知識もなく鑑賞しましたが、ずいぶん偉いひとだそうで。感想はいろいろありますが、時代の限界を知ると言う意味で、ラファエロの全作品を見るのはよいことだと思います。

鑑賞しながら、一つ謎の絵画を発見。
1518〜20の制作とされる友人といる自画像で、中央の人物が首からストラップを下げている物。これがカメラに見えます。
昔の画家がカメラオブスキュラを使って人物を描いたという説はデイビットホックニーが唱えていますが、この一眼レフっぽいアイテムが作画用光学装置であるなら、ラファエロもこの手法で作品を描いていたと推察されます。
ラファエロの人物画の、漆黒の背景に人物が浮き上がるイメージはカメラを通して得たものではないでしょうか?

浪花正宗大吟醸の謎

全国新酒品評会で金賞受賞したこともある酒蔵で、日本酒に安い醸造アルコールを混入させていたことが発覚。
醸造段階でアルコールを添加してキレをよくする手法は江戸時代に開発され、灘の酒などおいしいお酒として評判になりました。
しかし今回のは完成品にブレンドして味を整えたとのことで、その割合も2〜3%。水増しというには少ないですし、何故安い酒を混ぜると美味しくなるのか不思議に思いました。
大吟醸を好んで飲んでいますが、私自身イメージに惑わされている部分もあるのでしょうか。ここのお酒は飲んだことがありませんが、皆さん飲み比べて選んだわけですからさぞかし美味しいことでしょう。
ブレンドが禁じ手にされるのは品質よりも酒税法の関係ではないかとも思います。醸造技術を錬磨してより美味しいお酒を造ることが理想ですが、そのイメージを探るためのブレンド技術があってもよいと思いました。シャンパンはいろいろなビンテージを混ぜて品質を一定にしていると聞きましたし、完成した味に自信があるならブレンド技術によるブランディングもありだと思います。