はっきり言っておもしろい。
前作で一人称的にうだうだしていたところをきれいな群像劇に仕上げて来ている。いったい誰の仕事だろう?感動です。
FAでは、前作のお題目だった錬金術における等価交換の原則はきれいさっぱり放棄され、ほとんど物理学における質量保存の法則のようなものとして扱われている。
主人公のふたりの子供が亡き母親をあの世から召還しようとして母を人ならざる姿にし、自身も大けがをする、というお話なのだが、のちに呼び出したはずの母親は別のもので死んだものはよみがえらないとあっさり結論づけているのだ。
主人公のふたりの子供が亡き母親をあの世から召還しようとして母を人ならざる姿にし、自身も大けがをする、というお話なのだが、のちに呼び出したはずの母親は別のもので死んだものはよみがえらないとあっさり結論づけているのだ。
この母親への欲望とそれに伴う代償=無限の力を秘める賢者の石とその原料である何百万の人命、というモチーフが前作をふたりの成長物語たらしめる枠組みであった。
しかし今作FAでは早々にこの母への欲望を断念してみせ、大人になっている主人公VS世界征服をたくらむ(幼児の欲望そのままな)人造人間という2項対立に落とし込まれている。
この処分されたモチーフは東洋のプリンスりんと人造人間グリードとに引き継がれているようだ。
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