2011年12月23日金曜日

かやのとしひとってどうなのかな

数年ぶりにサイゾー買いました。こういう雑誌を読み込む気力も無くなってます。
その中でもなんとなく小骨が引っかかったように気になる記事があります。
「実践的な知から社会の動きと成り立ちを読む−哲学者・萱野稔人の"超"現代哲学講座 国家とは、権力とは、そして暴力とはなんなのか・・・・・気鋭の哲学者・萱野稔人が、知的実践の手法を用いて、世の中の出来事を解説する−。第18回『高度経済成長が生むバブルのツケ』」

「実践的な知」「知的実践の手法」と同じような語が2度使われているので、これがこのひとの特徴なんだな、と思う。
実践知という語も聞き慣れないが、辞書的な意味としては道徳判断や、現場で適切に行動できる反射神経のようなものみたい。
評論家的な見方ではなく、善く生きる知恵によって社会情勢を予測する、ということでしょうか。氏名に「哲学者」の冠がついているのも目を引きますね。
しかも「超」現代哲学講座だそうです。現代哲学というのも気になりますが、これに「超」がつくのも気になります。おそらく現代哲学の限界を超えた立場という意味でしょうか。現代哲学=理論知、超現代哲学=実践知といいたいのでしょうか。懐かしい図式です。
さらに、国家・権力・暴力の三位一体で世の中の出来事を解説するそうで・・・

ちなみに本文を読むと、「高度経済成長が生む」は「バブル」にかかるのではなく、「つけ」にかかると分かります。

さて内容をざっくり整理すると
1.先進国共通の課題は財政危機。
2.財政破綻の原因は手厚すぎる社会保障。
3.高度経済成長は石油エネルギーの高い効率性に起因する現象で各国一度きり。二度目はない。
4.バブル経済は高度経済成長終了後の低成長下で生じる現象。(実物経済の拡大局面が終了し利潤率が低下・・・このあたりよく理解できませんでした。)
5.金融経済化は低成長社会の必然であり、そのバブルの崩壊が政府債務の増大をもたらす。
6.債務の増大を防ぐには経済のゼロ成長を前提とした歳出カットが必要。
7.新興国は先進国以上のペースで少子高齢化とバブル崩壊に向かう。

・・・ということだそうで、この論説自体にかなりの暴力性を感じました。

ここで講座は終了なのですが、実践知としては以下のようになるでしょうか?
1.小さな政府への志向の結果として自助の価値観が浸透。
2.弱者の犠牲を前提とした社会保障制度の実現。
3.永遠のデフレ。投資するよりタンス預金。

なんだか哀しい実践知です。

ところで文中に「経済成長を経験すると出生率が低下する」という指摘があり、興味を持ちました。その理由として、著者は以下2つの理由を挙げています。
1.労働力として子供を産むメリットがなくなる
2.育児コストが増大する

なるほど、でも本当かな・・・
高度経済成長下ではインフレと実体経済の生産性の向上とあいまって、養育コストより子供の生涯所得のほうが高くなりますから、むしろ出産にインセンティブが働くはずです。養育により労働機会を奪われるデメリットは子供の未来の所得により補えますから。
また、低成長下では、一人当たりの生産性は向上しませんから子供をたくさん育て働かせたほうが世帯全体の所得は増加します。(一人当たりは変わりませんが。)なんで産まなくなるんでしょうか?不思議に思いました。






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