2013年7月15日月曜日

初台で ブレヒトの 三文オペラ 

乞食でも見られるようお代を3文にしたから三文オペラ、という前口上が本来らしい。
入場料9000円だったから、今回は9,000円オペラ。
新国立劇場より野外劇場やテント小屋、ショッピングモールの広場あたりが似合いそう。楽団の編成もちいさくて、大きな舞台で映えない。
最初の印象は変な曲! だったが、後で調べたらなんとクルトワイル作曲だった。
youtubeにあるのはわりと聞けるので、こちらはおすすめ。


ストーリーは女にモテる悪人が絞首台に架けられる寸前、女王の恩赦で貴族になりお城ももらってめでたしめでたし、というもの。昔の演劇のパターンにラストは太陽神アポロンが登場してめでたしめでたしというものがあったと思うが、そんな感じかも。
このラストには荒唐無稽と思われる方もいるようだが、私はこれ以外にはあり得ない素晴らしいエンディングだと思った。
解説によると、初演は1928年8月31日ベルリン。『華麗なるギャツビー』と同時代ですね。
ストーリーと乞食の元締めピーチャムの賛美歌は18世紀イギリスのジョンゲイ作、ペープッシュ音楽による『乞食オペラ』から、詩は15世紀フランスのヴィヨンから借用だそうだ。今回の上演の目玉はほとんど唄われることのないルーシーのアリアがあるところらしい。非常に珍しい完全版三文オペラだそうだ。
私としては、もう少し音楽にノレたらなあ、というのが率直な感想だ。

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