2013年1月5日土曜日

毎日新聞4日社説 強い経済は構造改革で の支離滅裂

4日毎日新聞の社説。
1. 1人あたりGDPの伸び率は過去20年の平均では他の先進国と同等。人口減によるGDPの低下は当たり前。
2.日本の生活水準は比較的高い。例えば中国よりずっとまし。失業率も十分低い。
3.しかしデフレ下で財政、社会保障の破綻の危機が迫っている。
4.インフレターゲットは長期金利の上昇を招くからだめ。ギリシャの問題は人ごとではない。
5.日本の潜在成長率は1%程度。マイナス要因は少子高齢化。プラス要因は技術の進歩。
6.過去10年の実質成長率は0.9%だから実力どおりの結果をだしている。この現実を受け入れて社会保険料の値上げ、税制の緩和、TTPへの参加で「潜在成長率」を上げていこう。
7.アベノミクスはミニバブルを招き、健全な経済性成長を阻害するであろうと予言。

毎日新聞は高度成長時代に定着した諸制度をマイナス成長時代にあわせた仕組みに衣替えすることで、現在の安定した社会を維持たいと主張しているようだ。
みんなそこそこ満足しているでしょう?という現状認識がその前提にあると思うが、つまるところ、収入は増えないのに社会保険料ばかり上がり続ける持続可能な社会保障制度をつくれば国民は安心して消費に金を回せると強弁し、税収が無くても企業には減税が必要だと言いくるめ、東南アジアのごく小さい市場へのアクセスがあたかも成長の切り札であるかのように宣伝しているわけだ。
金を払ってこの論説を読んでいる労働者の皆様、衷心よりお悔やみ申し上げます。
毎日新聞の主張通りの社会になれば、遠からず日本の暮らしも中国と同等になるだろう。希望格差社会という本が以前流行ったが、毎日新聞の日本の将来への期待値がここまで低いとは。デフレの影響が脳にまで及んだのかと思う。

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