2011年9月25日日曜日

戦略特区が円高対策?

というわけで戦略特区について考えてみたい。

これで結局、輸出に強い企業を何社か(あるいは何百社か)生み出すことができたとして、それが円高に強い産業構造への転換に結びつくのだろうか?

素朴に疑問に感じるのは、もし特区関連の輸出が増加すればその決済は最終的に円建てで行われるので、円の需要が増してさらに円高に拍車がかかるのではないか?ということ。

そうなれば特区外の輸出産業は壊滅するだろうが、その雇用を特区で吸収するにはようするに日本中がなんらかの特区になってすべて企業が何か画期的な新規事業を成功させていなければならない。

これは特区の規模の面でも開発の難しさの面でもなかなかすぐに達成できるものではない。
実際、特区指定はとりあえず年内に1つ行う、ということで要するにこれは100年かけてやるということだろう。

政府は円高対策の一つとして特区構想を打ち出しているが、これはそもそも円高対策とは別に取り組むべき国家事業であり、羊頭狗肉の感がある。

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