スーパーのレジ係として働く二十歳くらいの娘がイケメン店長と不倫して身籠る。
最初の10分で彼には俺奥さんいるから助けられないし、と釘をさされ一人で生むから大丈夫とか。
産むか堕胎かではなく、里子に出すか自分で育てるかで悩み、刺繍家のアトリエで働きながら人生の先輩と心を通わす。
日本のドラマではありえない設定で、不倫、子供を捨てることについての説教は一切無い。おなじ子供の妊娠というテーマを扱ったアメリカ映画のジュノのような武勇譚でもない。自分と向き合って人生に結論をだすという心の動きが、寄せては返す波を見つめるような余韻を残す。
道徳的な問題というものが、実はあまり普遍的な問題ではないとあらためて気づかされる。
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