2011年8月19日金曜日

ふしぎなキリスト教

今夏、旅のおともに選んだのが『ふしぎなキリスト教』。

帯には10万部突破!とあり結構なことです。推薦に小説家の高橋源一郎、脳学者?の茂木健一郎、あと存じませんが森達也さんと言う方の名が連ねられており怪しさ満載。ついつい手が伸びてしまいますね。


読み始めて何か言いたい気持ちになり、読了の頃にはもう何も言いたくない、そんな内容の本でした。
特におしまいのほうは何故だかページを繰るスピードが早くなります。

この本の面白いところは著者の橋爪先生が、人は何故宗教を発明したのか、という高い視座に立ち、そこから近代を生み出した西洋の骨格としてキリスト教を読み解くという姿勢にあります。
アマゾンの書評ではかなりマニアックな指摘がされていますが、話の土俵も問題意識も違いますので、それはそれとして良いのです。
まあ840円とお安いですし、居酒屋でナマ中しかも発泡酒を飲みながら聞くヨタとしては楽しいでしょう。

読みながら、以下の本を思い出しました。もしキリスト教関連で何かまともなものを読みたいと相談されたら、おすすめしたい逸品です。


フロイト 『モーセと一神教』
ユング  『ヨブへの答え』
ルジャンドル『真理の帝国』か『西洋が西洋について見ないでいること』
田川健三 『書物としての新約聖書』
坂口ふみ 『個の誕生』




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