2011年8月22日月曜日

『4ヵ月、3週と2日』


2007年ルーマニア映画。堕胎ものである。
当時非合法とされていた堕胎手術をするために、ホテルを手配し、医者を迎え、費用を恋人から借り、足りない分を体で払い、と友人のために奔走する主人公は写真の右側。堕した胎児を捨てて戻って来ると部屋は空っぽ、やっと探しあてると・・・というシーンだ。
左側のこざっぱりと清々しい風情の女が堕胎したほう。おなかがぺこぺこなの、と色々な部位の肉の煮込みを注文していたが、さらに何か食べようとメニューに食い入っている。
堕胎の罪をはね除けあくまでイノセントな女と、その罪を一身に引き受け試練の旅を終えた主人公。
このラストシーンが映画を特別なものにしており、共産主義時代の抑圧を描くという主題を超え、宗教的な崇高さに到達していると思う。
タイトルは5ヵ月に達すると処置できないよ、と言う堕胎医の言葉から。
この医者が彼女らを道徳的に責めるシーンもあり、たいへん参考に?なりました。

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