東京都自転車対策懇談会が自転車のナンバープレート制度を提案。
議事録には、難しい問題だがここまできて何もしませんというわけにはいかない、とある。要するに懇談会の成果として画期的なイメージに飛びついたということだろう。反対するなら代案をだせとは与党の常套句だが、さてどうしたものか。
資料によると15cm×5cmの金属プレートを後方から視認できるところに取り付けさせるつもりのようだ。しかしこれは泥よけ、荷台のない自転車には装備不可能。ダウンチューブでは足にあたるし、サドルにぶら下げるか?とも思ったが、落車で刺さりそう・・・背負って走るか?横から見えれば良いならなんとでもなるが。まあ、必要なら各自工夫すれば済むことではある。
懇談会ではナンバープレート制度の他に自転車の安全についてさまざまな課題を検討している。そのなかで、ナンバープレートで解決しようとしている課題は次の二つ。放置自転車と歩行者との事故増加だ。
放置自転車を撤去しても引き取りに来ない。費用は地方自治体が負担しているのが実態。ならば自転車に相応の金額をデポジットさせて引き取りインセンティブにしようというもの。デポジットのためにはなぜかナンバープレートが必要だそうだ。
もうひとつの運転マナー、歩行者との事故が増えているし自転車に恐怖感を感じている歩行者が多い。傍若無人な自転車を取り締まるにはプレートをつけさせて公道を走る責任の自覚を促そうというもの。さらにナンバープレートがあればドライブレコーダーなどで本人特定も可能と考えているらしい。
放置自転車の所有者を明確にするなら既にある防犯登録制を活かし有効なものにすればよいだろう。わざわざプレートをつけるまでもない。もっともデポジットについては別の問題があると思う。
歩行者との事故については、まず自転車レーンの整備、原則車道通行の徹底を行うべきだろう。そのうえでナンバープレート導入に意味があるとすれば事故捜査での便宜性だが、当の警察がこれを要望していない。他人のドライブレコーダーを事故時に検証できるわけもないし、実際には役立たないと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿