命に関わる大病を患うと、今までの価値観ががらっと変わる場合があります。
人生の欲がささいなことに思え、今生きていることのありがたみ、家族、友情の大切さなどを強く感じられるのです。ささやかだからこそ大切なことがある、そういう実感です。
一般に命を脅かされるような情況では、人は生きる実感を容易に得られるものです。戦後の焼け野原での奮闘したことを人は生き生きと語ります。その一方、物質的に満たされた社会では生きる意味を見いだせないと思いがちになります。
日々を生きることが大きな目的になる場合には、生きているだけで大きな達成感があるのです。
功利主義者と呼ばれる人は、より大きな満足が得られる貧しい情況をより望ましいと考えるのだそうです。(ホントですか・・・?)
今後のマイナス成長社会を視野におき、心の豊かさの指標を作り推進する日本政府が、この功利主義の立場に立っていることは間違いありません。社会全体の貧困化が進めば進む程、容易に指数が上がる心の幸福度は無為の政府にとって、とても便利なものですから。そのうち不幸な富裕層のための幸福度向上政策の立案とその実現に向けての財源確保を課題とするのは想像に難くありません。
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