2012年10月14日日曜日

週刊タイヤモンドが毒りんご特集

ビックブルーに立ち向かう解放者。あのCMを知らない若い人も多いと思うが、アップルのこのイメージはいまでも変わらない。しかしその一方で、部品メーカーの命運を握る支配者として日本に君臨しているのだそうな。
トヨタもすごいが、アップルも負けていないようで、まさに残酷物語。そのサプライチェーンマネジメントは皮肉にも『1984年』を彷彿させます。

結局自ら稼ぎ出す知恵と気概のないものは個人であっても企業であっても骨の髄までしゃぶられる。そういう哀しい現実を知りました。アップルの社員は24時間働いている、といっても当然それなりのインセンティブがあるわけですからね。下請けはそのモーレツぶりにつき合わされ、かつかつの利益をなんとか得られるだけですから、日本人は怠け者と言われても身分の違いを痛感するばかりです。えっ、甘えたことを言ってますか?そうですね。

取引先として魅力は大きいですが、それに取り込まれるとあっという間に廃人になります。売り上げ確保は最重要、設備投資も必要。しかし特定取引先のための投資は利益拡大にはつながらない。足下見られて値切られるだけだから、お付き合いを続けるために貢いでいるようなものです。
さりとて実際生きていくだけで精一杯。この現実から抜け出せない、一体何が違うのか。同じ身を粉にするなら取引先のためじゃなく、自分の理想のために働きたい。それは分かっているつもりなんですが。ぼやぼやしているうちに時間も精力も奪われて行く。
アップル製品は付加価値が高くて安い。それにはこんな舞台裏があって、日本企業は付加価値を価格に転嫁しようとするからだめだと思っていたが、これは労働者よりの経営判断の産物だったのだなあと、労働者として切なくなった。


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