2012年5月19日土曜日

ワイアードの続き

ワイアード4号の感想のつづき。
SNSで民主主義を取り戻そう的な内容なアル・ゴアのインタビュー。

その中で彼は、9.11のころフェイスブックとかがあれば国民はサダムフセインが9.11の犯人だとだまされることはなかったと主張します。
しかし当時同様にソーシャルメディアなどなく、国民がテレビ漬けにされていた日本では、フセインが9.11とはまったく関係がないことは周知のことでした。
わたしも一読してこの発言の意味が読み取れず、ゴアはフセインとビンラディンを混同したのかな、と思ったくらいです。(フセインがいつ捕まったのか、その経緯は忘れちゃいました。)

どうしてアメリカ人はフセインをスケープゴードにできたのかは、テレビで洗脳されたというだけでは到底理解できない問題です。おそらくアメリカ人には外国人を個体識別することが難しく、サダムフセインもビンラディンも同じ様なものと認識したのではないでしょうか。アフガニスタンもイラクもアメリカ人にとってはだいたい同じ、と考えれば納得です。

そう考えると、ソーシャルメディアによって民主主義が正しく機能するという主張はかなりあやしいものです。もしソーシャルメディアがアメリカ人を正しい認識に導くとすれば、それはアメリカ人同士でのネットワークではなく、アメリカ人と外国人との間でのネットワークの構築、そのなかで人としての交流を通じて達成されるものでしょう。

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