2013年2月12日火曜日

武田シンポジウム2013

今年の武田シンポジウムは「つくって理解−細胞から宇宙まで−」。
昨年まで車いすでいた武田会長さんがお亡くなりになり、司会だった唐津さんが会長に、赤城さんと言う方が司会をする新体制だった。講演後の質疑応答は従来通り唐津さんが担当、質問は3つくらいで手短かだったが興味深かったです。

「つくって理解」というテーマ設定は一見親しみ易く、実際楽しかったが、研究領域は再生医療、人工生命、素粒子観測とどれも神を恐れぬ所業だ。実際、科学における真理の探究が人間社会に何をもたらすのか?という問いを先生皆さんが強く意識し、単なる好奇心を超えた社会的責任を自覚されていることがよく分かる講演だったと思う。
感じるところは多いが、とりわけ医者の岡野先生が現在の制度の枠組みが患者を治すという本来の医療の目的を阻害しているという主張は熱が込められて心を動かされた。

ただ、このままでは心臓のペースメーカーも中国製しか使えなくなるぞ、という例えはあまり良くないように思う。(現在ペースメーカーはおもにアメリカ製。ちなみに国産は存在しない。医療保険の削減のため安い中国製しか保険適用されなくなるだろうというお話でした。)

昨年に比べ今年は明るい雰囲気で進行したのは、アベノミクスでちょっと希望が見えて来た世相を反映していたのかもしれない。

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