世界を革命するなら革命少女だろ〜と思いましたが、一応少女を革命してました。
10年以上昔のアニメですが、エバンゲリオンと魔法少女をたしたような感じ。
話の枠組みは、生徒会役員どもがそれぞれの大切な思い出を永遠のものとするために、薔薇の花嫁を争って主人公の男装の少女ウテナと決闘ゲームをする、というもの。世界という殻を破らなければ卵の中でヒナは死んでしまう、といいながら自分の世界を守ることに拘泥する若者たち。力を廻る闘争は世界を革命するのではなく、じつは世界にまどろむ自分を守ろうとする意志なんですね。
一通り決闘が済むと、焦点は生徒会から彼らを操る学園理事へと移ります。
ウテナは彼の欲望の道具にされながらも最後に戦いを挑みますが、それは相続を廻る兄弟殺しから、親から花嫁を解放しようとする父親殺しへと向かう思春期の心の成長そのものです。
無意識を表した美術、演出もかっこよく、ねつ造された記憶というモチーフも好みでした。
もっとコンパクトに作ってくれると反復して楽しめるのですが、一度は見て損はない名作アニメだと思いました。
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