20年ほど前、飯田市出身の同僚に飯田には何が在るの?と失礼なことを聞いたら、はにかみながら何もないわとの返事。しかし、飯田は椋鳩十が生まれ少年期を過ごしたところだった。
いま彼の学び舎の跡地には体育館と図書館、そこに展示スペースが併設されている。
資料的なものはそんなに多くないし、スペースもあまり広くない。しかし一人で鑑賞するのに程よいし、志賀直哉記念館も文豪のわりにちんまりしていた。
教科書に採用されているので、小学生の感想文が展示され、手に取って読むことができる。これも楽しい。私より読みが深く、素晴らしいと思った。
作者のエッセイによると、「大蔵じいさんと雁」の残雪は言論統制の強まった時代に言いたいことを言う英雄として描いたのだそうだ。なかなかそれを読み取るのは難しいが、作品はまな板の上の鯉で読者の自由に読めばよいそうだ。
4月から連休中までの来場者は30人程度。図書館ロビーには戦時ポスターのみごとな展示もあってなかなか良いときに来れた。
0 件のコメント:
コメントを投稿