今年は親しみ易さ重視の内容。視覚の錯覚を紹介する話は脳がどう見ているのかを分析するという高尚な目的意識につながるらしいが、私は午前中に見た上野公園の新印象派展の諸作品を思い起こしながら楽しく聞いた。
印象派、新印象派に限らず、絵から近づいたり離れたりで見え方が変わってるくる。新印象派ではその効果が顕著で面白いのだが、その手法を視覚心理学的に解析したり新しい効果を絵画に導入する可能性もあるだろう。騙し絵的なものに留まらず、絵画の標準スキルになり得る体系を空想した。小学校の図工の時間に取り入れてみてはどうだろう。
一つ疑問だが、講義中先生はプロジェクタの図形は2次元なのにこれを3次元の図と認識するのが正という社会的な?バイアスに私たちはさらされていると主張されていた。しかし絵画はその物自体が2次元では無く3次元の存在者で、しかも三次元の空間に配置されている。プロジェクタで投影された図も色付きの影としては2次元であっても投影されたものとしては3次元の存在者だ。平面のように見えても、斜めから見たり正面から見たりで見え方は変わる。投影図を見るという行為だけでも色々な見るが混ざっているように思う。
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