2013年11月19日火曜日

経済時評は簡単率直でいい

週刊ダイヤモンドがニーサ特集。で、購入してみた。興味のあった通貨選択型投信というのはあまりニーサ向きではないらしい。まあしかしこの方向で検討したい。さわかぜファンドはとくに成績が良い訳でもないらしいことが分かったのはよかった。

もう触れなくてもよいのかもしれないが、やはり野口悠紀雄先生の『超整理日記』がおかしい。前段ではアベノミクスのインフレターゲットを批判して、重要なのは賃金を上げることだと力説。これは先週からの続きだ。しかし賃上げは民間企業の専権事項で国家は介入できないと鋭い指摘。ふんふん。で国として出来るのは介護保険料を値上げして介護職員の報酬を上げるべしと。がーん馬鹿野郎とここで怒るのは早とちりで、先生もこんなことは現実的ではないと指摘。一流のレトリックというやつですな。そして重要なのは生産性を上げることであると、最後の一行でさらりと2週分の議論をちゃぶ台返しだ。
1.テーゼ=物価上昇で景気回復 
2.アンチテーゼ=重要なのは賃上げ。賃上げ無くして景気回復無し。
3.ジンテーゼ=生産性の向上こそが真の政策課題
こうまとめるとなぜか華麗なる弁証法というおもむきだ。

もちろん生産性の向上がキモという指摘は真っ当なことだが、野口先生はこれを敢えてデフレ下で実現させろという。20年間できなかったことがどうして今できると思えるのか、不思議なことで次回の日記が気になります。手段は違えど目的は同じ、美しい友情が芽生えそう。

ちなみに同じ号に若田部真澄がサミュエル・ボウルズ『不平等と再分配の新しい経済学』の書評で「貧困の解決に長期的に効くのは生産性向上であり、単なる賃上げは効果が少ない。」と一行でまとめている。野口先生にはあまり難しい書き方をせず、まず自分の日記を超整理してもらいたいと思う。


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