2013年5月26日日曜日

田中秀臣の経済思想史塾を見ました。

「これが本当の比較優位だ!」の回での疑問。司会者が比較優位は理論的な仮構で現実に適用できるとはリカード本人も考えていない、と何度も言っていたがこれはどういう意味なのか?

理論上完全な分業が効率的であっても現実に実行するのは難しい。
そもそもリカードは国単位で比較優位を構想していたのだろうか。自由貿易上の完全分業という事態を比較優位論から導き出すこと事態に疑問をもつ。

リカードの最大多数の最大幸福という功利論の背景には個人の幸せを守ろうとする気持ちがあると田中先生は強調している。もし個人という単位を守られないなら最大幸福という考えそのものが破綻してしまうからだ。例えば、先生が家でTVを見るのを我慢して学校で講義をするとき、学生が替わりにTVを見てあげても意味がない。
だれも他人に替わって快や不快を享受することはできない。この前提がないと最大多数の最大幸福という理論は意味を持たない。

同様に比較優位も基本は一個人にあり、個人の選択の総和として国全体の経済の姿があると考えるのが自然だと思う。そうであれば一足飛びの完全分業など考える想定する必要はないように思う。

これが本当の比較優位だ!1   

2013年5月25日土曜日

ニコニコ動画で電脳戦2.0見ました

オンデマンドでまとめて見たのですが楽しかった。ニコニコは未来のTVですね。
テレビでは扱えないニッチな事柄
視聴者全員で楽しめる一体感
ライブでも見学できる
オンデマンドで鑑賞してもそれなりに熱気を楽しめる
マイナー競技中継にもむいていると思います。

昔、マイクロという雑誌で8ビットパソコンを使った平手や詰め将棋ソフトの制作記事がありました。当時と比べると隔世の感。個人レベルのPC資産でプロの本気に負けない時代がくるとは当時は想像できませんでした。
もっとも東大のPCクラスターは、国の持ち物なので別格ですが。

棋譜の印象としては、終盤優勢でもきちんと寄るのは難しいということ。コンピュータの粘りに、教えられたと谷川名人がおっしゃっていましたが、人間なら形作りに入るところから、さらにももう1局成立させられては見ているだけでも疲れます。
またコンピュータの無理攻めにも思える仕掛けを、棋士が咎めることができず入玉模様にした点については正解を教えてもらいたいところ。

いつかルールから必勝法を演繹できるようになるのだろうか、ふと思いました。

2013年5月19日日曜日

ジャン・マリー ストローブ短編映画バージョン比較特集 渋谷UPLINX

『ある相続人』 森の小径を二人で歩く。ビールを飲みながら自慢話。森の中で作文を朗読。以上。これのバージョン違いを続けてみて2つ比較。後の方がテンポがよい印象。2回目だからかも。朗読のカットでは後のほうが少し間をとって演出している感じ。
バレスというひとの「東方の砦」という作品を下敷きにしているそうです。
アルザス地方のドイツ占領がテーマで、見ながらドーテの最後の授業を思い出した。
いまはフランスという一つのくくりですが、もともとは別の地域らしい。そんなことを言ったらイギリスもフランスの一部になる分だが、このあたりの感覚は日本人には馴染みがないのではないか。国って何だろうとふと思う。

『ジャッカルとアラブ人』原作フランツ・カフカだそうですが、この話は知らなかった。バージョン違い見ても分からなかった。間違い探し?


『慰めようのない者』ギリシャ神話で、プルートにさらわれた妻を連れ戻しに黄泉に降りて行く話、日本にもおなじような神話があった。奥さんを連れ戻すのに失敗した旦那が当時を振り返る対話。バージョン比較では後の方が分かり易い印象だが、たんに2回目だからなのかも。
今解説を読んだら、対話の相手はこの旦那をあとで八つ裂きにするのだそうです。

『母』 ぶどう畑?で老人と夫人の対話。これはバージョン違いが3つ。3つめが一番分かり易いのは3回目だから?既に死んだ?おじいさんが自分を殺した母親へのうらみと奥さんとの初夜?の思い出を語る。「じゃあ何故殺した?!」と叫ぶおじいさんに、夫人が「では何故生んだと聞いてごらんなさい。」と答えるラストシーンが印象的。この映画は好き。
『母』より
解説によると、『慰めようのない者』と『母』はともにイタリアの詩人パヴェーゼの『レウコとの対話』を下敷きにしているらしい。レウコってだれ?岩波書店の『パヴェーゼ文学集成(6)』の『異神との対話』という邦訳があるそうです。これは読みたい。

『コルネイユ=ブレヒト』 コルネイユはブレヒトである、という映画なのかと思ったが、コルネイユを暗唱したあとブレヒトを読むだけ。これもバージョン3つあるが、セットで1作品ということになっているらしい。
集中力がきれ、ぼーっとしたが3番目が一番分かり易い。反戦っぽい台詞があってこれがブレヒトらしいのかな、と思った。
解説ではコルネイユの『オーラス』と『オトン』という悲劇を読んでいるとのこと。『オトン』は邦訳がないようだが、あらすじを解説してくれている論文が検索できた。それによるとタキトゥスの『同時代記』にほぼ忠実にしたがった古代ローマの政変を題材にした恋愛悲劇のようだ。主人公のオトンが終始受け身で活躍しないので一般には出来が悪いということになっているそう。しかしそのあだち充の描く恋愛漫画の主人公のように何も事件を起こさない的なところが逆に今日的。またチェーホフにも通じると思う。読んでみたいけど、だれか訳してくれないのかな。
第4巻 岩渕氏は2013年2月に逝去・・・合掌
ブレヒトのテキストは『ルクルスの審問』というラジオ劇だそう。ふつうに面白いが1番目のバージョンでは何が何やら分からんかった。これの翻訳は『ブレヒト戯曲全集』第4巻で読める。埴谷雄高の『死霊』を見ながら連想した。死霊はテレビで埴谷の特集を見ただけで読んでないですが。『死霊』は亡くなった祖父の本棚にあったのをもらおうと思っていたがいつの間にか片付けれてしまいました。





2013年5月6日月曜日

箱根のパン屋さん 麦師

小田原から箱根湯本に向かう途中のパン屋さん、麦師。湘南小麦というものにこだわっているそうだ。
さっくりした食感がよい。東京駅のパン屋もよかったが、この日はサイクリングでお腹がすいていて、さらに天気も気持ちよかったので美味しさ2割増だ。
是非また立ち寄りたい。

そういえば昔成瀬にあったパン屋さんは、粉の味を超えて大地の味がするパンを作りたいと言っていた。パン業界にはそういう職人気質のひとが多いのかしら。
例えば寿司屋で海の味に表現したい、というようなところはないよね。

2013年5月4日土曜日

ラ・フォル・ジュルネ 2013 自宅にて

有楽町の国際展示場あたりで毎年行われているクラシックコンサートのイベント。
実はNHKFMでも中継されていて、自宅で酒を飲みながら楽しめます。
実際に手ぶらで有楽町辺りにいても、なかなかチケットが買えなかったりするので、自宅でラジオには合理性がある。
ところで国際展示場はハイエンドオーディオ展の会場でもある。
コンサート会場付近でFM放送をハイエンドオーディオで楽しめれば、普段オーディオに興味が薄い人達にもアピールできるのではないだろうか。
お茶をしたり、食事をしながら演奏を楽しめれば最高だろう。
普通にレストランで有線の変わりに流してくれるだけで十分かもしれない。

地理的には日比谷公園でビア&クラシックがいい感じ、と思う。
ラジカセやミニコンポから興味が移るだけで世界は広がる。・・・といいつつ今中継をボーズのラジカセで聞いております。

反省 箱根攻め

箱根湯本から彫刻美術館に向かったが、宮下の手前でタイムアウト。引き返しました。
初めて実際に走ってみた感想としては、この坂を登れないのは自分のスタミナ不足、と言うこと。
決して伊豆山のような、物理的に無理!という坂ではなかった。
先まで行っていないのでなんとも言えないが、このためにわざわざ自転車を1台仕立てるのはいかにも大仰。
ただ、自分のモールトンは進まず、登れず、というレベルにあると感じつつあり、ここは直したい。シングルでは自分の体力の限界かな。


2013年5月3日金曜日

箱根対策自転車を考える

藤沢からだと熱海まで私の足でも4時間くらい。思ったより近く、ルートを選べば坂もきつくないのでもっと遊びたいと欲がでた。

小径シングルギア車のメリットは、街中での軽快さと輪行時の扱い易さ。あと速く走るときは頑張って回すというシンプルな作法が魅力だ。
デメリットは激坂への対応が厳しいこと。そのうちもっと重いギアを踏めるようになる、速く足が回せるようになると思いながら10年経ったが体型はよりおデブになり、体力は加齢とともに減退する一方だ。坂は押せばいいのだが、やはり乗ってクリアしたい。

というわけで、伊豆山の坂を降りずに登ること、箱根の峠を押さずに行ったり来たりできること。で、いつかはブルベに参加したい。これを私自身の努力ではなく自転車の力に頼って実現したい、と物欲した。

もともと小径車は登坂に有利なので、これを変速機仕様にするのもあり。しかし長年シングルで通して来た美学もあるので、折衷案としてリアホイールの左側に登坂用のギアをつけて上り坂では裏返して使うなんてどうだろうと考えている。この辺りは自転車屋さんと相談だ。

ところで普通の自転車をもう一個仕立てるというアイデアも捨て難い。
で、以下の3機種が良いかなと思った。どれもロードバイクではなくシクロクロス。その理由は、以下の6つ。

1.オーソドックスな落ち着いたデザイン。心が和みます。
2.ロードバイクに比べアップライトなポジションでたぶん疲れたとき楽。
3.最近のロードバイクに比べホイールベースが長く直進安定性に優れていそう。たぶん疲れたとき楽。
4.ロードバイクに比べ丈夫そう。転んでも大丈夫。
5.ロードバイクに比べて安い。
6.非力なので高次元のフレーム性能は関係ないかなと思った。差額でよいホイールを買おう。


MASI のスチールバイク 8万円くらい

BHのカーボンバイク 20万円くらい

リドレーのカーボンバイク 20万円くらい