ワイズマンの映画を封切りで見られるとは幸せ。このひと、基本的にどの作品も全部同じです。全く同じことをマンネリにならずに何十年も続けられるのはすごいですね。
プロジェクトX的な感情操作やマイケルムーアのような政治主張とは一切無縁のスタイルは、ドキュメンタリー映画界における零度のエクリチュールです。シングルモルトで土地の個性を味わうように、彼の作品群を対象の個性を抽出し命を与えたものとして鑑賞できるひとには、どの作品も個性を楽しめるものと理解できるはずです。
クレイジーホースとはパリの老舗キャバレーで、お酒と軽食でエロティックなショーを楽しむところ。
クレイジーホースといえばニールヤング。キャバレー=ジャズと思い込んでいた私には新鮮な交差結合でした。
写真の出し物は草間彌生のパクリ。しかし作品の記名性が舞台演出に容易に還元されるほどに具体的なのは彼女のアートそのものがひとつの意匠でしかないことの証明でもあるように思いました。
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