2016年10月24日月曜日

1887年のゴッホの自画像

日ゴッホとゴーギャン展に行きました。展示作品はあまり多くなく、疲れなくていい感じ。(物足りないとも言う。)
1986年の自画像
少ないなかでも1886年と1887年のゴッホの自画像を並べた展示が印象深い。
1887年はゴッホがゴーギャンと出会った年で、自画像からもゴッホの作風が一変し、私たちの知るゴッホが誕生した瞬間であると実感した。
ミレーに代表されるブランドル派の末席を汚したにすぎない二流の画家がある日ゴッホへと生まれ変わった訳を、ゴーギャンの影響に求めてよいのかは分からない。
お互いの絵はかなり違うので絵画論のようなものを交わしていたとしたらどんなやり取りだったのか、滑稽な場面を空想してしまう。
というわけで、今回ほど制作年に注目して鑑賞した美術展はなかった。といってもゴッホはその後数年でピストル自殺してしまうので制作期間は驚く程短い。チェーホフの「かもめ」を連想した。

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