三谷版はチェーホフ桜の園以来で今年は縁がある。今回は近松の曾根崎心中のリメイクかと思っていたがそうではなく、曾根崎心中が売れて心中が流行したという天神ノ森を舞台にした三谷コメディだった。
自殺の名所になった曾根崎で饅頭屋を営んでいた夫婦が、便乗商売を企画して大ヒット。ところが近松の次回作、心中天の網島の上演が始まると曾根崎は閑古鳥が鳴くように。経営難に陥った夫婦は近松に新たな曾根崎心中を執筆してもらおうとする。そのためにはこの曾根崎でそれなりに興味を惹く心中事件を起さなければ・・・というお話。
このストーリーだけで面白さは理解してもらえると思うが、同時にどこか平板で物足りなさもある。
比較して、近松の曾根崎心中はかなりおどろおどろしいストーリーを比較的少ない語数で描ききってたんだなと改めて感心した。
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