映画で例えると、モネはハリウッドスタジオシステムの大パノラマ、ピカソはカメラ=万年筆のヌーベルバーグ。
絵は野外の光景をまるごとキャンパスに閉じ込めようとでもするかのようなモネの絵の大きさ、圧倒的なイリュージョンに感動しました。
それに対してピカソの絵は基本的に身辺雑記の私小説。対象は様々でもすべて自画像みたいなものです。若いときの作品には世界の中心にいる私とは何か?という問いを延々と反復しているような雰囲気もあります。ピカソの作品はだいぶ見ているのですが、今回の展示『天才の秘密』では学生時代の作品を多くみることができ、そこでのゴッホの研究などがとくに興味深かく楽しめました。
ひとつ気になること。
とくにモネ展で、絵の鑑賞に必要なスペースを十分確保していない。狭い所に並べ過ぎ。
壁の両側に並べると部屋の真ん中あたりで鑑賞することになり、距離が足りない。
日本の橋の絵について、「抽象画のような」という解説をつけているあたりキューレタがまともに絵を見ていないのでは?と感じました。
『日本の橋』 十分離れてご鑑賞ください |
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